SDGs講座:実践編
単元5 わたしたちの消費行動:非日常×観光
1■見出し部(Identification Division)
1.1●概括(Overview Section)
- 管理ナンバー(Management Number)
- slu80_sdgs025_kono
- 分野(Field)
- SDGs(持続可能な開発目標)
- 題名(Title)
- SDGs講座:実践編
- 副題(Subtitle)
- 単元5 わたしたちの消費行動:非日常×観光
- セールスポイント(Sales Point)
- 学びての反応をみながら授業を展開するスタイルで、小学校での現場経験が豊富なエキスパートによるコンテンツ。
1.2●著作(Copyright Section)
- 作成者(Author)
- 河野 晋也
- 所属(Affiliation)
- 大分大学大学院
- 改変履歴(Version & Date)
- Ver. 2.0 2021年9月7日
学協会・団体による監修等:
本構造化学習ユニットで展開された内容は、日本ESD学会との連携により制作されたものです。
2■手順部(Procedure Division)
※「手順部」は「導入」「展開」「まとめ」からなる。
2021年9月7日
SDGs講座「実践編」
担当:河野 晋也(大分大学大学院)
○単元5 わたしたちの消費行動:非日常×観光
2.1●導入(Introduction Section)
※新しい学習への準備を整える
<内容・進行>
単元5
わたしたちの消費行動:非日常×観光
【1】前回のおさらい
<スライド2>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・前回のおさらい
☆ふりかえりレポートをいくつか紹介。
☆受講生がつよく問題意識をもったところを見出して紹介
・いままでは、プラスチック、ファストファッション・・・などなど手に取るものを見てきたけれど、「サービス」を消費するということも普段の生活でしていること。
2.2●展開(Development Section)
※情報提示:新しい事項を組み込む
【2】本日のテーマ「観光」
<スライド3>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・テーマ【観光】~私たちは、非日常的なものに引き寄せられる~
〇あなたの地元、おすすめはどこ?
〇他府県出身者が知らない「〇〇県」ネタを教えてください。
☆自由に観光に連れて行きたいところを。
☆このあとの展開で、社会文化多様性や環境の良さなど、地域の魅力にふれるので、それぞれが行ってみたいところの魅力について可能な範囲で触れる。
【3】なぜ観光に行くんだろう?
<スライド4>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
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・たとえば、奈良ですが・・・
[資料]写真6枚
・自身で撮影.奈良公園と鹿,春日山斜面と鹿,東大寺盧舎那仏,東大寺大仏殿外観,春日大社采女祭り,猿沢池
☆奈良にこだわるわけではなく,講師の先生の地元の観光地としての魅力をお話しください。
☆社会文化多様性を感じられる観光地としての魅力や、他府県にはない独自性などがちりばめられているといいと思います。
【4】地元には、そこにしかない魅力がある。
<スライド5>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
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=そこに住んでいる当の本人には気付きにくい・・・
・日本でここにしかない、という魅力も・・・
・地元の人にとっては、当たり前の風景だったりする。
[資料]写真2枚
・自身で撮影した奈良公園を訪れる観光客の様子を撮影した写真2枚
☆観光地の魅力が、地域の人にとっては当たり前で、認識されていないこともしばしば。
【5】みなさんの住む地域にはどのような観光資源がある?
<スライド6>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
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・「人々の観光活動のために利用可能なものであり、観光活動がもたらす感動の源泉となり得るもの、人々を誘引する源泉となり得るもの」
・観光資源の定義:
「人々の観光活動のために利用可能なものであり、観光活動がもたらす感動の源泉となり得るもの、人々を誘引する源泉となり得るもの」
・「観光資源台帳」の分類(24属性)
自然資源
・・・山岳、高原・湿原・原野、湖沼、河川・峡谷、滝、海岸・岬、岩石・洞窟、動物・植物
人文資源
・・・史跡、神社・寺院・教会、城跡・城郭・宮殿、集落・街、庭園・公園、建造物、動植物園・水族館、博物館・美術館、テーマ公園・テーマ施設、温泉・食・芸能・興行・イベント
[資料]観光資源
https://www.jtb.or.jp/research/tourism-resource-list/公益財団法人日本交通公社HP(旧)観光資源台帳,2022年1月7日確認)
【6】地域に魅力(=そこにしかない独自性)があることは、なぜいいのだろう?(1)
<スライド7>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・持続可能な開発は、環境・経済・社会のバランスの取れた開発。いまの皆さんの意見を3つの観点で整理してみよう。
☆大学がある地域の魅力を探す。この授業を行っている地域、都道府県の魅力(他県の方におすすめしたいこと)を話し合う。
☆時間があったらフリップで紹介したり観光コースを提案するなど、かなり時間をとってもたのしい。(右下の吹き出しは、後出しでいいと思います)
6.地域に魅力(=そこにしかない独自性)があることは、なぜいいのだろう?(2)
<スライド8>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
☆学生が出した当該地域の魅力を以下の三つの視点で整理。発表のたびにホワイトボードに記載する.
・環境的側面
・社会的側面
・経済的側面
例)観光に来た人が購買することで、経済効果(地域活性化)
【おまけ(1)】経済的側面
<スライド9>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
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地域活性化・過疎化対策になるかもしれない。
・工業化の進展
・サービス産業の増加
・高齢化
・人口の減少
↓
・地方から都市への人口流入
・地方の過疎化
↓
・税収が減少し、行政サービス(道路などのインフラや公共施設)が行き届かない。
・飲食店・スーパー・娯楽施設・公共交通機関などのサービス産業が、採算が合わず撤退が進む。
☆このあと、オーバーツーリズムの話(観光による持続不可能性)になるが、観光も地域社会を持続するために一役買っているということを、一言添えていただくだけで、良いと思います。
【おまけ(2)】社会的側面
<スライド10>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
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地域の伝統文化を維持することになるかもしれない。
・その土地で作られた、その土地ならではの食材(伝統野菜など)を食べ、その土地ならではの資源を楽しむということは
→食材、品種、文化財の多様性を守る取組にもなる
・通常、好みに合わせて食品は似通うことが多い。(コメならコシヒカリ、野菜や果物は甘くて軟らかい物・・・)
・見向きもされない文化財は朽ちていくが、観光地として着目されることで維持することが可能になる。
☆このあと、オーバーツーリズムの話(観光による持続不可能性)になるが、観光も地域社会を持続するために一役買っているということを、一言添えていただくだけで、良いと思います。
【7】視点
<スライド11>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・もちろんいい事ばかりではなく、観光による弊害も最近では深刻。
【8】1960年代頃から急増した「大衆観光」(マス・ツーリズム)
<スライド12>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・地域住民の日常生活が困難になったり
・観光地の文化的な理解が得られなかったり
☆高度経済成長以降の大衆観光によって、観光が特別な立場の人の特権ではなく、誰でも自由にできるようになったということが伝わるといい。
☆上記3点について,写真があればイメージが沸きやすい.
【9】オーバー・ツーリズム(観光公害)
<スライド13>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・観光客の「質」の問題
・マナーを守らなかったり、地域住民や他の観光客、自然環境への影響を省みない
・観光客の「数」の問題
・地域の文化や風習への理解はあるが、訪れる人数が多すぎて施設や交通機関への影響が大きい。
☆観光公害という言葉から想定される問題点を尋ねればだいたい正解になるので、補足的に2つの問題を示してあげてください。
【10】問題化するオーバー・ツーリズム(観光公害)
<スライド14>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
「観光客と地域住民」
・・・観光客が増加することによる、地域住民へのしわよせ
「観光客と地域(観光資源)」
・・・許容量を超える観光客によって破壊される自然環境や文化財、文化
「地域住民と地域住民」
・・・そもそも観光客を集めて利益を得るのは地域住民
「地域住民と地域(観光資源)」
・・・観光資源を優先した町づくりによる地域住民への負荷
[資料]
佐滝剛弘『観光公害――インバウンド4000万人時代の副作用 』祥伝社,2019年
☆もう少し細かく見ると、こういう問題があります、というスライド。(自分たちの地域にある問題と重ねられるといいなと思います)
【おまけ(3)】観光客と地域住民
<スライド15>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・「観光客と地域住民」・・・観光客が増加することによる、地域住民へのしわよせ
☆具体的にイメージできなかった時のために写真入りスライドを準備
[資料]
写真3枚
・奈良国立博物館正倉院展の入館待ちの行列
・奈良駅前商店街の混雑した風景
・奈良県庁前,東大寺周辺道路の観光バスや自動車が混雑した風景
【おまけ(4)】観光客と地域(観光資源)
<スライド16>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・・・許容量を超える観光客によって破壊される自然環境や文化財、文化
☆具体的にイメージできなかった時のためのスライド資料
[資料]
自身で撮影した写真4枚と記事
・東大寺大仏殿内の柱の落書き
・道路標識:鹿飛び出し注意
・奈良公園と奈良県庁の間の幹線道路を横断する2頭の鹿の姿
・看板:奈良公園の鹿が国の天然記念物に指定されている野生動物であるが,出産期と発情期はどう猛になること,鹿の飛び出しによる交通事故が増えていることについての注意喚起
・「奈良のシカ、レジ袋を食べて死亡 過去4カ月で9頭https://www.bbc.com/japanese/48946416(BBCニュース ジャパン,2019年7月11日付.2022年1月7日確認)
【おまけ(5)】地域住民と地域住民
<スライド17>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・・・そもそも観光客を集めて利益を得るのは地域住民
☆具体的にイメージできなかった時に見せるためのスライド
[資料]
自身で撮影した写真4枚
・鹿革や鹿の角を加工した工芸品(みやげものとして人気)
・鹿をイメージキャラクターに起用した土産物
・奈良公園で鹿と写真を撮る外国人観光客
・東大寺大仏殿内部でガイドに聞き入る観光客の集団
【おまけ(6)】地域住民と地域(観光資源)
<スライド18>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・「地域住民と地域(観光資源)」・・・観光資源を優先した町づくりによる地域住民への負荷
☆具体的にイメージできなかった時のスライド
[資料]
自身で撮影した写真5枚
・奈良公園の鹿による農業被害
・白毫寺鹿害阻止組合による看板「鹿が侵入しますので通行される方は開けたら必ず占めて下さい」
・農作地への鹿の侵入を防ぐ鉄扉
・農作地への鹿の侵入を防ぐ有刺鉄線
・「鹿苑」入口写真:(一財)奈良の鹿愛護会が運営する「奈良のシカ」の保護施設
【11】問いかけ
<スライド19>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・今、みなさんの住む地域の資源が観光公害を引き起こすとすれば、どんな問題が起きるでしょう?
☆どこ行ってきた?どこ行ってみたいと思った?グループでアイスブレイク.
☆終了後,いくつかのグループを指名。
【12】持続可能な観光(ST)という考え方
<スライド20>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・対策・・・というわけではないけれどそれを考えるヒントとして持続可能な観光(ST)という考え方があります。
・「訪問客、業界、環境および訪問客を受け入れるコミュニティのニーズに対応しつつ、現在および将来の経済、社会、環境への影響を十分に考慮する観光」
https://unwto-ap.org/why/tourism-definition/(国連世界観光機関UNWTO 中日事務所HP,持続可能な観光の定義より,2022年1月7日確認)
・観光する立場ではなく、迎える立場で考えよう
【13】SDGsとのかかわり
<スライド21>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・SDGsにもかかれていたりします。
・8.9
「2030年までに、雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する」
・12.b
持続可能な開発が雇用創出、地元の文化・産品の販促につながる持続可能な観光業にもたらす影響のモニタリングツールを開発・導入する。
・14.7
「2030年までに、海洋資源の持続可能な活用によって、また、漁業、水産養殖業、観光の持続可能な管理を通じて、SIDsやLDCsへの経済的恩恵を増進する」
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/(ユニセフクラブ,SDGSの17の目標,2021年12月31日確認
【14】持続可能な観光
<スライド22>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・持続可能な観光=3側面のバランス
https://unwto-ap.org/why/tourism-definition/(国連世界観光機関UNWTO 中日事務所HP,持続可能な観光の定義より,2022年1月7日確認)
1) 主要な生態学的過程を維持し、自然遺産や生物多様性の保全を図りつつ、観光開発において鍵となる環境資源を最適な形で活用する。
=環境的側面
2) 訪問客を受け入れるコミュニティーの社会文化面での真正性を尊重し、コミュニティーの建築文化遺産や生きた文化遺産、さらには伝統的な価値観を守り、異文化理解や異文化に対する寛容性に資する
=社会文化的側面
3) 訪問客を受け入れるコミュニティーが安定した雇用、収入獲得の機会、社会サービスを享受できるようにする等、全てのステークホルダーに公平な形で社会経済的な利益を分配し、貧困緩和に貢献しつつ、実行可能かつ長期的な経済運用を実施する。
=経済的側面
【おまけ(7)】オーバーツーリズムを防ぐしかけ
<スライド23>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・平準化
・啓発
・地域優先の仕組み などなど。
・・・一時的には数的な問題解決。
・・・浸透することによって理解を得られれば、質的な問題解決
・・・そのしかけを決定した地域住民は、「別の地域での観光客」になる
→旅先での行動改善、質的問題解決の広がり
【おまけ(8)】オーバーツーリズムを防ぐしかけ~平準化
<スライド24>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
特定の時期、特定の場所に観光客が集まらない工夫
・閑散期でも楽しめる魅力を発掘
・「大仏と鹿」の知名度に頼らない観光
近年のSNSによって、発信はより簡単に。
マチュピチュでは入場制限も。
【おまけ(9)】オーバーツーリズムを防ぐしかけ(質的)~啓発
<スライド25>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
地域からの発信、観光客への理解を求める
[資料]
自身で撮影した写真2枚
・「鹿募金」の自動販売機
・奈良県下の小学生が,東大寺大仏殿前で地域学習、世界遺産学習にとりくむ様子
【おまけ(10)】オーバーツーリズムを防ぐしかけ~地域優先
<スライド26>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
観光客への負荷(制限)を大きくする
・本来人を入れない春日山
・宗像・沖ノ島(福岡県)は世界遺産登録後上陸不可に。(登録前は、大祭の日に限り、抽選200人が上陸を許可)
・“天空の城・竹田城”の入場制限
観光客からも理解されることが多い
[資料]
自身で撮影した写真2枚
・春日山の禁足についての看板
・宗像・沖ノ島(福岡県)の地図上の位置
【15】問いかけ
<スライド27>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
みなさんの町では、どんな対策が考えられるだろう?
【おまけ(11)】観光地としての魅力をとらえなおしてみる
<スライド28>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
自然、生き物、文化財がそれぞれ個別の観光資源ではなく
それらを育む歴史、風土、人々の営み、周辺の環境・・・
といった複合的な良さ
=観光地としての魅力は,個別の資産ではなく,地域全体としての町の魅力
わたしたちの住む●●県も、「 」だけが魅力じゃなくて、それを含んだ町全体を観光資源と考えられないかな?
【おまけ(12)】持続可能な観光
<スライド29>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・社会文化的側面
・環境的側面
・経済的側面
・観光地としての魅力づくり
(観光地の“”固有性“)
= 地域作り・・・地域探し?
・住民にとっては当たり前の風景、出来事が訪問者にとっては魅力となり得る
・「観光客を迎える立場」として、私たちの町を
見直してみる・・・
【おまけ(12)】
<スライド30>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
・観光によって魅力を発信し、地域活性化に取り組むことができる
・地域(国)の良さを発信するという意味では、異文化理解にもつながる
参考になる資料等
・観光地域づくり事例集~グッドプラクティス2018https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kankochi/ikiiki.html(国土交通省観光庁HP,観光地域づくり事例集,2022年1月7日確認)
・(一社)地域活性化センターによる「ふるさと情報コーナー」https://www.jcrd.jp/furusato/2022年1月7日確認)※特徴① 全国自治体の観光系サイトのリンク掲載,② 各都道府県のPR動画を掲載③ トップページに特集動画を掲載
・「SDGs未来都市」においても、地域の魅力を発信している箇所が多い。
https://www.chisou.go.jp/tiiki/kankyo/index.html(内閣官房内閣府,地方創生,地方創生SDGs・「環境未来都市」構想,2022年1月7日確認)
2.3●まとめ(Summary Section)
※出来具合を確かめ忘れないようにする
【16】レポート
<スライド31>
[File] mat_sdgs025-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1ZiEwyO28c8SmLJa1PadxStxoHYkGHV4i/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true
構造化授業サマリ
設問1 [事実としての根拠]得られた新しい知識
※今回知ったことをまとめます。聞いた言葉を使って「根拠」を明示してください。
設問2 [自己の振返り]浮かび上がってきた課題
※自分ごととして「振返り」ます。浮かび上がってきた自分の課題を書いてください。
設問3 [論拠の創造]自分の未来への意味
※自分にとっての意味を考え、自分の未来につなげる「論拠」を創ってください。
+α 次回,次々回のテーマは【食】です。スーパーマーケットに行って持続可能な社会づくりと関係ありそうな「ひと・もの・こと」を探しておこう。
☆受講生がつよく問題意識をもったところを話してもらう(知識としてのゴールよりも、答えに多様性を持たせて、ものの考え方を身に着けることを大切に)。それをふまえてレポートに反映させてもらう。
以上
3■備考部(Remark Divison)
※「備考部」は「注記」と「参考文献」節からなる。
3.1●注記(Note Section)
3.2●参考文献(Reference Section)
- 湯本浩之(2021)
- 「SDGs教材映像リスト」(video_list_SDGs_yumoto_20210712.pdf)
https://drive.google.com/file/d/1WP7Szx5Dl8YSn3aPR6g49TM3IR1ikbEG/view?usp=sharing
3.3●配布条件(Distribution Condition Section)
選択肢 | 中項目 | 備考 |
---|---|---|
Public Domain | 改変・再配布自由 | |
Creative Commons 対応 | 改変許諾(Permission for Change) | ※「改変許諾」か「改変禁止」のどちらかを指定する。 |
改変禁止(Without Modification) | ||
継承(Share Alike) | ※「継承」「商用許諾」「非営利」のいずれかを指定する。 | |
商用許諾(Commercial) | ※授業目的以外のオープンキャンパス等で利用するには商用許諾が必要。 | |
非営利(Noncommercial) |
[CC BY] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求する。
[CC BY-NC] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、非営利目的での利用に限定する。
[CC BY-ND] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、いかなる改変も禁止する。
[CC BY-NC-ND] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、非営利目的での利用に限定し、いかなる改変も禁止する。
[CC BY-SA] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、作品を改変・変形・加工してできた作品についても、元になった作品と同じライセンスを継承させた上で頒布を認める。
[CC BY-NC-SA] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、非営利目的での利用に限定し、作品を改変・変形・加工してできた作品についても、元になった作品と同じライセンスを継承させた上で頒布を認める。
(注)クリエイティブ・コモンズ(クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(2021))を参照。
4■環境部(Environment Division)
4.1●ハードウエア(Hardware Section)
4.1.1★教室種別(Classroom Type)
教室環境:次のような条件を満たす教室や会議室であること。
(1)イスや机が可動式であること。
②イスと机(例:3人掛けの長机)で1グループ4~5名のグループ(島)をつくることができること。
③全員がイスで車座に座ることのできるスペースを確保できることが望ましい。
講義室 | 演習室 | 実験室 |
体育館 | 運動場 | PC教室 |
CALL教室 | Online |
4.1.2★プレゼンテーション設備(Presentation Facility)
移動式ホワイトボード(各グループに1台あるとよいが、なくても可)
ホワイトボード(黒板)(White(black)board) | 教材提示装置(Presentation Camera) |
ビデオテープ(Videotape) | CD, DVD or BluRayDisc |
液晶プロジェクタ(Liquid-Crystal Projector) | ウェブカメラ(Web Camera) |
教卓PC(Teacher PC) |
4.2●ソフトウエア(Software Section)
アンケート等は学習管理システムを利用する。
学習管理システム(Learning Management System) | ウェブ会議サービス(Web Meeting Service) |
5■戦略部(Strategy Division)
※「戦略部」は「学習戦略」「成績評価」「働き掛け」からなる。
5.1●学習戦略(Learning Strategy Section)
※「学習戦略」節は「授業形態と組合せタイプ」「授業方針」「学習目的と形成的評価」からなる。
5.1.1★授業形態と組合せタイプ(Style of Class & Class Combination)
授業時間:1単元あたり90分。
選択肢1 | 選択肢2 | 備考 |
---|---|---|
[F2F]対面授業(Face-to-Face Class) | ||
オンライン授業(Online Education) | [DOC]資料配信型(Material Distribution) | ※授業形態の選択:オンライン授業の場合,授業形態を[DOC][REC][LIVE]から選択する。 PDFファイル等による資料配信 |
[REC]オンデマンド型(On-Demand) | 非同時動画配信 | |
[LIVE]ライブ型(Real-Time) | 同時動画配信 | |
[B]ブレンド型(Blended) | ※組合せタイプの選択:オンライン授業の場合,組合せタイプを[B][D][H]から選択する。 P授業の回によって、対面[F2F]とオンライン[LIVE][REC][DOC]を切り替えることで組み合わせる(ローテーション型授業や反転授業など)。受講する授業形態を決めるのは教員である。 |
|
[D]分散型(Distributed) | クラスをグループに分けて、一方を対面授業[F2F]とするときには他方をオンライン授業[LIVE][REC][DOC]とし、授業の回によって入れ替える。対面授業の三密対策に有効である。対面授業の受講する授業形態を決めるのは教員である。 | |
[H]ハイフレックス型(HyFlex) | 対面授業[F2F]を実施する際、同時動画配信[LIVE]しつつ、その授業動画を収録して非同時動画配信[REC]することによってオンデマンド授業としても参加可能とする。受講する授業形態[F2F][LIVE][REC]を決めるのは学生である。HyFlexはHybrid-Flexibleの略。 【参考文献・URL】「ハイフレックス型授業実践ガイド(PDF版)」, 『ハイフレックス型授業実践ガイド』, 全学教育推進機構教育学習支援部サイバーメディアセンター, p. 2, 大阪大学. https://www.tlsc.osaka-u.ac.jp/project/onlinelecture/hyflex.html(2021年1月25日アクセス) |
5.1.2★授業方針(Class Policy)
講義中心(Lecture) | 演習中心(Practice) | ワークショップ中心(Workshop) |
体験型学習(Experimence-Based) | 問題解決型学習(Problem-Based) | プロジェクト型学習(Project-Based) |
5.1.3★学習目的と形成的評価(Learning Objective & Formative Assessment)
【学習目標】
快適な暮らしを追求してきた歴史やそれを支える資源の有限性に目を向け、生産と消費に関する環境負荷の大きさを知る。
私たちの消費行動は、一番身近な投票行動であるという意識をもち、自分たちが何気なく生産・消費・廃棄するライフスタイルをSDGsの様々なゴールと結びつけることによって見直し、改善をはかる。
選択肢 | 備考 |
---|---|
知識獲得型(Knowledge) | 知識の獲得を主たる目的とする。 [形成的評価の例]獲得を目指す「知識」は何か? 個別的知識を小テスト、統合的知識をレポートで評価。 |
技能習得型(Skill) | 技能(スキル)の習得を主たる目的とする。 [形成的評価の例]習得を目指す「技能(スキル)」は何か? 実践結果とその振返りで、自己評価・同僚評価(注3)。 |
認知変容型(Cognition) | 認知・態度の変容を主たる目的とする。 [形成的評価の例]変容を期待する「認知・態度」は何か? 想定される認知バイアスや態度を事前アンケートで評価、学習後の変容を事後アンケートで評価。事前・事後の比較で「認知・態度」の変容を評価。 |
5.2●成績評価(Grading System Section)
選択肢 | 備考 |
---|---|
[形成=成績] | 形成的評価による教育指導を全面的に成績評価する方法 (例)形成的評価の内容を点数化して取り入れる |
[形成→成績] | 形成的評価による教育指導の一部だけで成績評価する方法 (例)形成的評価の提出状況だけを点数化して反映させる |
[形成≠成績] | 形成的評価による教育指導を成績評価に取り入れない方法 (例)形成的評価は用いず、レポート・アンケート等で成績評価する |
5.3●働き掛け(Encouragement Section)
【働き掛けについての特記事項を書く】
選択肢 | 個数(半角数字) | 備考 |
---|---|---|
授業素材の「核」の個数(Number of Leaning Nucleus) | 21 | 原理的に1以上で、一般的に複数個:学習の素材となる核の個数。一般には、教授内容(what)のための核と動機づけ(why)や振り返り(reflection)の学習素材からなる。 |
ガニェ指標の個数(Number of Gagne Index) | 6 | 変域[0, 9]:教授法的側面からの学習の容易性の指標で、ガニェの9教授事象(Gagné's Nine Events of Instruction)にどの程度のっとっているかの度合い。9教授事象(注意喚起、目標提示、前提条件、新事項提示、指針提示、練習機会、振返機会、成果評価、保持移転)のうちのいくつが該当するかで算出。 |
場設モードの個数(Number of safety-mode) | 16 | 指示(-1)⇔開放(+1):「主体的に学ぶ」態度を心理的安全性の観点から促すために、学習者の情意的側面への働きかけによって場を設える教員の言動。「指示」:学生の学習行動を促す教員の明確な指示、「開放」:安心な学習態度に導く教員の言動。 |
対話モードの個数(Number of Dialogue-mode) | 5 | 自己(-1)⇔同僚(+1):「対話的に学ぶ」態度を促すために、学習者の認知的側面への働きかけによって場をゆさぶる教員の言動。「自己」:自己内の対話、「同僚」:同僚との対話を促す教員の言動。 |
視界モードの個数(Number of Birdeye-mode) | 14 | 虫目(-1)⇔鳥目(+1):「深く学ぶ」態度を促すために、学習者の認知的側面への働きかけによって場をゆさぶる教員の言動。「虫目」:虫の目(具体化)の視点、「鳥目」:鳥の目(抽象化)の視点に導く教員の言動(具体化は形式論理の「演繹推論」、抽象化は「帰納推論」に発展的に対応)。 |
事由モードの個数(Number of Warrant-mode) | 18 | 事実(-1)⇔理由(+1):「深く学ぶ」態度を促すために、学習者の認知的側面への働きかけによって場をゆさぶる教員の言動。「事実」:事実や事実の記述、根拠、「理由」:理由を与える意味や価値、論拠に焦点を当てる教員の言動(事実は非形式論理の「根拠」、理由は「論拠」に対応)。 |
本文
【分析担当】阪井和男(明治大学)分析表:[File] slu80_sdgs025_kono_TBL.pdf
https://drive.google.com/file/d/1eEXsWDgKxTmkZpGGedbCZ1VFGlJXNsv6/view?usp=sharing
分析図:[File] slu80_sdgs025_kono_FIG.pdf
https://drive.google.com/file/d/1aP_oVPSTiG3KvVxBdhKEjmtRz56kCS2G/view?usp=sharing