SDGs講座:実践編
単元7 食と私たちのくらし

1■見出し部(Identification Division)

1.1●概括(Overview Section)

管理ナンバー(Management Number)
slu80_sdgs027_kono
分野(Field)
SDGs(持続可能な開発目標)
題名(Title)
SDGs講座:実践編
副題(Subtitle)
単元7 食と私たちのくらし
セールスポイント(Sales Point)
学びての反応をみながら授業を展開するスタイルで、小学校での現場経験が豊富なエキスパートによるコンテンツ。

1.2●著作(Copyright Section)

作成者(Author)
河野 晋也
所属(Affiliation)
大分大学大学院
改変履歴(Version & Date)
Ver. 2.0 2021年9月7日

学協会・団体による監修等:
 本構造化学習ユニットで展開された内容は、日本ESD学会との連携により制作されたものです。

2■手順部(Procedure Division)

※「手順部」は「導入」「展開」「まとめ」からなる。

2021年9月7日
SDGs講座「実践編」
担当:河野 晋也(大分大学大学院)
○単元7 食と私たちのくらし

2.1●導入(Introduction Section)

※新しい学習への準備を整える

<内容・進行>
単元7
食と私たちのくらし

2.2●展開(Development Section)

※情報提示:新しい事項を組み込む

【1】今日の進め方

<スライド2-3>
[File] mat_sdgs027-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1V2zMWbhgXcR9f6JDV_tp4F0ULKjKyWM-/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true

今日は発表会
・発表前の最終確認を15分とります。チームごとに打ち合わせを。
・3チームごとに集まって発表会。
 1チーム15分(=発表10分+質問や感想5分)×3チーム
・「これはおもしろい!」というチームを1つ選んで、おきましょう。
・発表が終わったら、お互いの発表を聞いて気づいたことや感想、学んだことをシェアしていきましょう。(30分)

★発表を聞く学生への働きかけ
・・・聞く視点の整理、持続可能な社会づくりに関係する「まずいな」「初めて知ったな」が分かるような足場架けを。
・発表を聴いたりグループでシェアしている最中の個人の学びに目を向ける何らかの手だてが必要です・・・。

2.3●まとめ(Summary Section)

※出来具合を確かめ忘れないようにする

【2】レポート

<スライド4>
[File] mat_sdgs027-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1V2zMWbhgXcR9f6JDV_tp4F0ULKjKyWM-/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true

構造化授業サマリ
設問1 [事実としての根拠]得られた新しい知識
※今回知ったことをまとめます。聞いた言葉を使って「根拠」を明示してください。
設問2 [自己の振返り]浮かび上がってきた課題
※自分ごととして「振返り」ます。浮かび上がってきた自分の課題を書いてください。
設問3 [論拠の創造]自分の未来への意味
※自分にとっての意味を考え、自分の未来につなげる「論拠」を創ってください。

☆受講生がつよく問題意識をもったところを話してもらう(知識としてのゴールよりも、答えに多様性を持たせて、ものの考え方を身に着けることを大切に)。それをふまえてレポートに反映させてもらう。
☆今回は特に発表なので、自分が調査して気付いた事や、他人の発表を聞いて気付いたことなどを書いてもらえるとよい。

以上

2.4●補遺(Appendix Section)

【おまけ(3)】

<スライド5>
[File] mat_sdgs027-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1V2zMWbhgXcR9f6JDV_tp4F0ULKjKyWM-/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true

各テーマの例
テーマ例(1) 地産地消・輸送にかかるエネルギー
テーマ例(2) 食品ロス・廃棄物による地球への負荷
テーマ例(3) 資源の枯渇・なぜマグロは絶滅する?
テーマ例(4) 農薬と化学肥料の影響・食の安全とは?
テーマ例(5) 食料不足

[資料]
松永和紀(2010)「食の安全と環境」日本評論社,シリーズ地球の人間の環境を考える11

★フィードバックに使うポイントを示す。全体に帰すときに使うこともできるし参考資料としても。

【テーマ例(1)】 地産地消・輸送にかかるエネルギー

<スライド6-11>
[File] mat_sdgs027-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1V2zMWbhgXcR9f6JDV_tp4F0ULKjKyWM-/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true

なぜ地産地消が地球にやさしいのか

日本の食料自給率
食料自給率=我が国の食料供給に対する国内生産の割合

カロリーベースの食料自給率
基礎的栄養価であるエネルギー(カロリー)に着目
カロリーベース総合食料自給率(令和元年度)=1人1日当たり国産供給熱量(918kcal)/1人1日当たり供給熱量(2,426kcal)=38%
※世界の奥の国では生産額ベースで計算している。
カロリーベースの場合、輸入された餌で育った牛や豚や鶏、卵などは、国内で育てられたものだとしても算入しない。また、カロリーベースでは、廃棄された食品も分母に含まれるため、日本では、必然的に自給率が低くなる。
※野菜などは、カロリーが低いのでたくさん国産を生産しても、カロリーベースでは自給率は上がらない。

生産額ベースの食料自給率
経済的価値に着目
生産額ベース総合食料自給率(令和元年度)=食料の国内生産額(10.3兆円)/食料の国内消費仕向額(15.8兆円)=66%

食料自給率の例(カロリーベース)
米 97%  小麦16%
大豆 6%  牛肉38%
なぜ低いとダメなのか。

[資料]
日本の食料自給率
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/011.html(農林水産省「令和元年度食料自給表」,2022年1月7日確認)

でも、安定供給という意味では、国内外はあまり関係ないかもしれない。
ただし遠くから運ぶということは・・・

[資料]
自身で撮影した写真2枚(災害等の理由で流通が止まってしまったため,商品が並べられず空いてしまっているスーパーの陳列棚のようすを撮影した写真)

農業の価値とは?
1.経済を活性化させる
2.水を保つ=土砂災害・洪水を防ぐ
3.水を保つ=適温を保つ
4.生き物の住処をつくる
5.地域の人々を文化的に結び付ける

さらに地産地消を実現することができれば・・・
6.CO2の削減(輸送)
7.新鮮な食料の確保
8.旬の食料の確保

[資料]
自身で撮影した写真1枚(道の駅等にある奈良県産地場野菜の陳列棚のようす)

なぜ地産地消が難しいのか
1.洋食文化の広がり。
2.肉を食べる文化
3.安価
4.小規模の農場での大量生産の難しさ
5.地域の農家の減少
6.土地の不足
7.販売ルートの不足

輸入品の負荷はそんなに高い?
“Food Miles”運動
 食料の量×輸送距離(単位はt・km(トン・キロメートル))に着目し、 地域内で生産された食料を消費することにより 環境負荷を低減させる

確かに日本のフードマイレージは高い。
ただし、
・航空機で運ぶか燃料効率の良い大型船で運ぶか
・国内をどのように移動させるか
・生産方法にビニルハウスを使うか
・農薬や化学肥料はどれくらい使うか
などによって環境負荷は大きく変わる。

製品の原材料調達、輸送、生産、流通から廃棄、リサイクルまでの全体から環境負荷を考える「ライフサイクルアセスメント(LCA)」
(もちろん近い方がCO2排出量が少ないことは確かだろうけれど)

日本は湿気が多いため、輸送には燃料が必要ないが、有害なカビを防ぐための乾燥に燃料を使うため、小麦のCO2 排出量に大きな差はないという研究もある。

[資料]
松永和紀(2010)「食の安全と環境」日本評論社,シリーズ地球の人間の環境を考える11

【テーマ例(2)】 食品ロス・廃棄物による地球への負荷

<スライド12-15>
[File] mat_sdgs027-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1V2zMWbhgXcR9f6JDV_tp4F0ULKjKyWM-/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true

どれくらいの食品ロスが?
日本のフードロス
食品ロス(フードロス)
本来食べられるのに捨てられてしまう食品

日本の食品廃棄物等 年間2,550万t
内、「食品ロス」の量は年間612万t(平成29年度推計値)
1人当たり1年で約48kg(日本人1人当たりが毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てている計算)

事業活動を伴って発生する食品ロス・・「事業系食品ロス」
各家庭から発生する食品ロス・・・・・「家庭系食品ロス」
世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量の約2倍

[資料]
・食品ロス量 円グラフ
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/161227_4.html(農林水産省HP,食品ロスとは,2022年1月7日確認)
・世界の食料援助量と日本の食品量
https://www.govonline.go.jp/useful/article/201303/4.html(政府広報オンライン,もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう,2022年1月7日確認)

家庭のフードロス

[資料]
グラフ「まだ食べられるのに捨てた理由」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/pamphlet/pdf/pamphlet_181029_0004.pdf(消費者庁HP,食品ロス削減について行動する,啓発用ポスター平成30年10月版「捨ててしまう理由編」,2022年1月7日確認

毎年注目される
クリスマスケーキ
おせち料理
恵方巻
・・・などなど
伝統的な行事と考えると、むげに否定しにくい気もする・・・

食品ロスを生む1/3ルール
 製造してから賞味期限までを3つに区切る
○最初の3分の1の期間を「納品期限」
 ・・・最初の3分の1の期間までに納品しないと、小売はない。
○次の3分の1の期間を「販売期限」
 ・・・小売は賞味期限の3分の1手前で商品を撤去する。

「仕組みが悪い」と言い切って大丈夫だろうか
安全をもとめてきたのは私たちじゃなかたっけ?

[資料]
松永和紀(2010)「食の安全と環境」日本評論社,シリーズ地球の人間の環境を考える11

【テーマ例(3)】 資源の枯渇・なぜマグロは絶滅する?

<スライド16>
[File] mat_sdgs027-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1V2zMWbhgXcR9f6JDV_tp4F0ULKjKyWM-/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true

【テーマ例(4)】 農薬と化学肥料の影響

<スライド17-23>
[File] mat_sdgs027-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1V2zMWbhgXcR9f6JDV_tp4F0ULKjKyWM-/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true

食の安全とは?

そもそもなんのための農薬?
なんのための化学肥料?

《過去》
作物の伝染病や飢饉による飢餓(享保の飢饉、ジャガイモ飢饉、戦後の日本)
《現在》
爆発する人口を支えるために不可欠になりつつある農薬、化学肥料・・・。

「化学肥料なし、無農薬で70億人をまかなうことができるか」

農薬の目的
・病害虫から農作物を保護し、収量を確保する。
・農作物の品質を保つ。(虫食いの野菜を防ぐ)
・雑草を取り除く手間を軽減する。
・カビ毒を防いで、食べる人の健康を守る等

1943年 DDT販売開始(難分解性)
1962年 レイチェル・カーソン「沈黙の春」
・・・生物濃縮によって鳥に蓄積、卵が孵らなくなったり殻が薄くる。DDT使用農家が発がん、肝臓への影響。

農薬の全てが問題なのだろうか
今も問題なのだろうか
食糧は確保できるのだろうか
品質はどこまで許容できるか
農薬について考えることをあきらめていないか

[資料]
松永和紀(2010)「食の安全と環境」日本評論社,シリーズ地球の人間の環境を考える11

農薬の全てが問題なのだろうか
今でも問題なのだろうか

当初は食糧増産を目的に比較的毒性の大きな農薬が多用されたが、
・人やほかの動物などへの毒性が低く、ターゲットとなる病害虫や雑草などにのみ効果を発揮する選択毒性の研究も進みつつある。
・現在の農薬の多くは分解性が高く、使われても農産物が店頭に並んだ段階で不検出になっている場合も。
※一方で、自然環境中にいる昆虫や微生物への影響が軽視される傾向にあったことは否めない(松永p40)
※同じ農薬を使い続けていると、虫や微生物、雑草などの中からその農薬に抵抗性を持つ者が現れてくる。そうした個体はほかの個体が死ぬ中で増殖できるため爆発的に増え、生産者を苦しめる。(中略)そのため意外なことだが、農薬メーカーも近頃は減農薬を否定していない(松永p41)

[資料]
松永和紀(2010)「食の安全と環境」日本評論社,シリーズ地球の人間の環境を考える11

食糧は確保できるのだろうか
※農家になる人が少ない中で、農薬に頼れないということはそれだけ農家に負荷がかかる。
 →無農薬や減農薬野菜を求めるならば、それに見合った支払いをすることが不可欠(高くても買うという消費者の価値観が不可欠)
 →農薬を使わない分、ガソリンを使って除草する・・・全体として考える必要がある。
※作物が障害もなく生長したときに得られる収量を100%とする
 ・病害虫や雑草を全く防除しない場合:34.2%
 ・農薬などを用いて防除した場合:61.9%

品質はどこまで許容できるか
 スーパーに並ぶ野菜は、すべて同じ形、傷のないきれいな野菜
 その品質を求めているのは、消費者
 食べるのにはまったく支障のない、虫による小さな食害などを避けるために農薬が使われている

[資料]
松永和紀(2010)「食の安全と環境」日本評論社,シリーズ地球の人間の環境を考える11

窒素化学肥料とは何か
・植物は窒素(N)やリン(P)、カリウム(K)などの無機物、水から、有機物を合成する。
・ただし、空気中の窒素を取り込むことはない・・・
  ↓
空気中の窒素をアンモニアを作る
「ハーバー・ボッシュ法」

第二次世界大戦以後の人口の急増
※懸念される富栄養化による土壌、水系の汚染

[資料]
松永和紀(2010)「食の安全と環境」日本評論社,シリーズ地球の人間の環境を考える11

※懸念される富栄養化による土壌、水系の汚染
●作物のうち「食べられない部分」に含まれる養分が流出
●飼料(トウモロコシなど)に含まれる養分が糞尿として流出
 ・・・特に日本は飼料(窒素)を輸入し、国内に貯め続けている状況
 ・・・どんどん富栄養化、水系の汚染が進む
※消費者がもとめるサシの入った軟らかい肉をつくるためには、牧草などの粗飼料ではなく、栄養豊富な濃厚飼料が必要

現在は畜産から出るたい肥に加え、食品廃棄物を肥料化する取組・・・
肥料が余るのは当たり前
  ↓
農地を食品廃棄物のゴミ捨て場ではない

[資料]
松永和紀(2010)「食の安全と環境」日本評論社,シリーズ地球の人間の環境を考える11

【テーマ例(5)】 食料不足

<スライド24-27>
[File] mat_sdgs027-01_kono.pptx
https://docs.google.com/presentation/d/1V2zMWbhgXcR9f6JDV_tp4F0ULKjKyWM-/edit?usp=sharing&ouid=114980989821253896052&rtpof=true&sd=true

本当に食物は足らないのかな?

MDGs(ミレニアム開発目標)の成果と課題
1.貧困と飢餓の撲滅
2.普遍的初等教育の達成
3.ジェンダー平等の推進と女性の地位向上
4.乳幼児死亡率の削減
5.妊産婦の健康
6.HIV/エイズ、マラリアその他の疾病
7.環境の持続可能性 
8.開発のためのグローバルパートナーシップ
2000年9月国連ミレニアム・サミット(ニューヨーク)で採択
2015年までに達成すべき8つの目標

Goal1 2015年最終報告書における成果
極度の貧困(1.25米ドル/日未満で生活)で暮らす人は、19億人(1990年)から8億3,600万人(2015年)と、半数以下に減少
途上国や地域における栄養不良の人々の割合は23.3%(1990-92年)から12.9%(2014-16年)と、ほぼ半減の見込み
5歳未満児のうち低体重の子どもの割合は、1990年から2015年の間にほぼ半減

国・地域・性別・年齢・経済状況などの様々な格差
“取り残された人々”
 →途上国の問題?

Goal1 残る格差・課題
極度の貧困にいる人々の約80%が、南アジアもしくはサハラ以南アフリカで暮らしている
女性は男性と比べて、有給の仕事を手に入れ難く、より賃金が低く、土地などの資産の入手が限られていることから、貧困に陥りやすい
低体重児の90%近くが、南アジアもしくはサハラ以南アフリカで暮らす子どもたち

[資料]
MDGsの8つの目標
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/global_action/mdgs/(国際連合広報センターHP, 2015:グローバルな行動のとき, MDGsの8つの目標,2022年1月7日確認)

しかし実際には、穀物生産量は世界の人が必要とされている量の2倍近く生産されている
それにもかかわらず、世界の人口の8.9%、11人に1人が飢餓に陥っている。
これまで減少していたが、近年は上昇しつつある。

[資料]
グラフ 世界の栄養失調
https://www.fao.org/3/ca9692en/online/ca9692en.html#chapter-1_1(The State of Food Security and Nutrition in the World 2020,PART 1 FOOD SECURITY AND NUTRITION AROUND THE WORLD IN 2020,FIGURE 4 PoU IN LATIN AMERICA AND THE CARIBBEAN BY SUBREGION, WITH PROJECTIONS TO 2030. PROJECTIONS POINT TO CONVERGENCE BETWEEN CENTRAL AMERICA, WHERE UNDERNOURISHMENT IS PROJECTED TO INCREASE, AND THE CARIBBEAN, WHERE IT IS PROJECTED TO DECLINE ,2022年1月7日確認)

十分な食料が生産されているのに、なぜ飢餓がうまれるのか?

食料問題の要因と考えられる例
●気候変動による自然災害が多発し、洪水・干ばつ・土砂災害・気温の上昇などによって、特定の地域で生産被害を受ける。
●紛争が起これば、食料は生産できなくなったり食料の輸送ができなくなる。
●輸送によって生産物の価格が上がり、購入できない。
●全穀物の40%が、日本やアメリカ、ヨーロッパなどの工業先進国(全人口の約1/5)で、消費されている。・・・穀物が家畜のえさとして消費されている。

[資料]
MDGs
https://www.jica.go.jp/tsukuba/topics/2010/docs/110202_01.pdf(独立行政法人国際協力機構 MDGs エム・ディー・ジーズを知っていますか? ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals)<飢餓の原因>,2022年1月7日確認)

以上

3■備考部(Remark Divison)

※「備考部」は「注記」と「参考文献」節からなる。

3.1●注記(Note Section)

3.2●参考文献(Reference Section)

湯本浩之(2021)
「SDGs教材映像リスト」(video_list_SDGs_yumoto_20210712.pdf)
https://drive.google.com/file/d/1WP7Szx5Dl8YSn3aPR6g49TM3IR1ikbEG/view?usp=sharing

3.3●配布条件(Distribution Condition Section)

選択肢 中項目 備考
Public Domain 改変・再配布自由
Creative Commons 対応 改変許諾(Permission for Change) ※「改変許諾」か「改変禁止」のどちらかを指定する。
改変禁止(Without Modification)
継承(Share Alike) ※「継承」「商用許諾」「非営利」のいずれかを指定する。
商用許諾(Commercial) ※授業目的以外のオープンキャンパス等で利用するには商用許諾が必要。
非営利(Noncommercial)

[CC BY] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求する。
[CC BY-NC] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、非営利目的での利用に限定する。
[CC BY-ND] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、いかなる改変も禁止する。
[CC BY-NC-ND] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、非営利目的での利用に限定し、いかなる改変も禁止する。
[CC BY-SA] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、作品を改変・変形・加工してできた作品についても、元になった作品と同じライセンスを継承させた上で頒布を認める。
[CC BY-NC-SA] 作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、非営利目的での利用に限定し、作品を改変・変形・加工してできた作品についても、元になった作品と同じライセンスを継承させた上で頒布を認める。
(注)クリエイティブ・コモンズ(クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(2021))を参照。

4■環境部(Environment Division)

4.1●ハードウエア(Hardware Section)

4.1.1★教室種別(Classroom Type)

教室環境:次のような条件を満たす教室や会議室であること。
(1)イスや机が可動式であること。
②イスと机(例:3人掛けの長机)で1グループ4~5名のグループ(島)をつくることができること。
③全員がイスで車座に座ることのできるスペースを確保できることが望ましい。

講義室 演習室 実験室
体育館 運動場 PC教室
CALL教室 Online

4.1.2★プレゼンテーション設備(Presentation Facility)

移動式ホワイトボード(各グループに1台あるとよいが、なくても可)

ホワイトボード(黒板)(White(black)board) 教材提示装置(Presentation Camera)
ビデオテープ(Videotape) CD, DVD or BluRayDisc
液晶プロジェクタ(Liquid-Crystal Projector) ウェブカメラ(Web Camera)
教卓PC(Teacher PC)

4.2●ソフトウエア(Software Section)

アンケート等は学習管理システムを利用する。

学習管理システム(Learning Management System) ウェブ会議サービス(Web Meeting Service)

5■戦略部(Strategy Division)

※「戦略部」は「学習戦略」「成績評価」「働き掛け」からなる。

5.1●学習戦略(Learning Strategy Section)

※「学習戦略」節は「授業形態と組合せタイプ」「授業方針」「学習目的と形成的評価」からなる。

5.1.1★授業形態と組合せタイプ(Style of Class & Class Combination)

授業時間:1単元あたり90分。

選択肢1 選択肢2 備考
[F2F]対面授業(Face-to-Face Class)
オンライン授業(Online Education) [DOC]資料配信型(Material Distribution) ※授業形態の選択:オンライン授業の場合,授業形態を[DOC][REC][LIVE]から選択する。
PDFファイル等による資料配信
[REC]オンデマンド型(On-Demand) 非同時動画配信
[LIVE]ライブ型(Real-Time) 同時動画配信
[B]ブレンド型(Blended) ※組合せタイプの選択:オンライン授業の場合,組合せタイプを[B][D][H]から選択する。
P授業の回によって、対面[F2F]とオンライン[LIVE][REC][DOC]を切り替えることで組み合わせる(ローテーション型授業や反転授業など)。受講する授業形態を決めるのは教員である。
[D]分散型(Distributed) クラスをグループに分けて、一方を対面授業[F2F]とするときには他方をオンライン授業[LIVE][REC][DOC]とし、授業の回によって入れ替える。対面授業の三密対策に有効である。対面授業の受講する授業形態を決めるのは教員である。
[H]ハイフレックス型(HyFlex) 対面授業[F2F]を実施する際、同時動画配信[LIVE]しつつ、その授業動画を収録して非同時動画配信[REC]することによってオンデマンド授業としても参加可能とする。受講する授業形態[F2F][LIVE][REC]を決めるのは学生である。HyFlexはHybrid-Flexibleの略。
【参考文献・URL】「ハイフレックス型授業実践ガイド(PDF版)」, 『ハイフレックス型授業実践ガイド』, 全学教育推進機構教育学習支援部サイバーメディアセンター, p. 2, 大阪大学.
https://www.tlsc.osaka-u.ac.jp/project/onlinelecture/hyflex.html(2021年1月25日アクセス)

5.1.2★授業方針(Class Policy)

講義中心(Lecture) 演習中心(Practice) ワークショップ中心(Workshop)
体験型学習(Experimence-Based) 問題解決型学習(Problem-Based) プロジェクト型学習(Project-Based)

5.1.3★学習目的と形成的評価(Learning Objective & Formative Assessment)

【学習目標】
快適な暮らしを追求してきた歴史やそれを支える資源の有限性に目を向け、生産と消費に関する環境負荷の大きさを知る。
私たちの消費行動は、一番身近な投票行動であるという意識をもち、自分たちが何気なく生産・消費・廃棄するライフスタイルをSDGsの様々なゴールと結びつけることによって見直し、改善をはかる。

選択肢 備考
知識獲得型(Knowledge) 知識の獲得を主たる目的とする。
[形成的評価の例]獲得を目指す「知識」は何か?
個別的知識を小テスト、統合的知識をレポートで評価。
技能習得型(Skill) 技能(スキル)の習得を主たる目的とする。
[形成的評価の例]習得を目指す「技能(スキル)」は何か?
実践結果とその振返りで、自己評価・同僚評価(注3)。
認知変容型(Cognition) 認知・態度の変容を主たる目的とする。
[形成的評価の例]変容を期待する「認知・態度」は何か?
想定される認知バイアスや態度を事前アンケートで評価、学習後の変容を事後アンケートで評価。事前・事後の比較で「認知・態度」の変容を評価。

5.2●成績評価(Grading System Section)

選択肢 備考
[形成=成績] 形成的評価による教育指導を全面的に成績評価する方法
(例)形成的評価の内容を点数化して取り入れる
[形成→成績] 形成的評価による教育指導の一部だけで成績評価する方法
(例)形成的評価の提出状況だけを点数化して反映させる
[形成≠成績] 形成的評価による教育指導を成績評価に取り入れない方法
(例)形成的評価は用いず、レポート・アンケート等で成績評価する

5.3●働き掛け(Encouragement Section)

【働き掛けについての特記事項を書く】

選択肢 個数(半角数字) 備考
授業素材の「核」の個数(Number of Leaning Nucleus) 3 原理的に1以上で、一般的に複数個:学習の素材となる核の個数。一般には、教授内容(what)のための核と動機づけ(why)や振り返り(reflection)の学習素材からなる。
ガニェ指標の個数(Number of Gagne Index) 4 変域[0, 9]:教授法的側面からの学習の容易性の指標で、ガニェの9教授事象(Gagné's Nine Events of Instruction)にどの程度のっとっているかの度合い。9教授事象(注意喚起、目標提示、前提条件、新事項提示、指針提示、練習機会、振返機会、成果評価、保持移転)のうちのいくつが該当するかで算出。
場設モードの個数(Number of safety-mode) 4 指示(-1)⇔開放(+1):「主体的に学ぶ」態度を心理的安全性の観点から促すために、学習者の情意的側面への働きかけによって場を設える教員の言動。「指示」:学生の学習行動を促す教員の明確な指示、「開放」:安心な学習態度に導く教員の言動。
対話モードの個数(Number of Dialogue-mode) 4 自己(-1)⇔同僚(+1):「対話的に学ぶ」態度を促すために、学習者の認知的側面への働きかけによって場をゆさぶる教員の言動。「自己」:自己内の対話、「同僚」:同僚との対話を促す教員の言動。
視界モードの個数(Number of Birdeye-mode) 2 虫目(-1)⇔鳥目(+1):「深く学ぶ」態度を促すために、学習者の認知的側面への働きかけによって場をゆさぶる教員の言動。「虫目」:虫の目(具体化)の視点、「鳥目」:鳥の目(抽象化)の視点に導く教員の言動(具体化は形式論理の「演繹推論」、抽象化は「帰納推論」に発展的に対応)。
事由モードの個数(Number of Warrant-mode) 3 事実(-1)⇔理由(+1):「深く学ぶ」態度を促すために、学習者の認知的側面への働きかけによって場をゆさぶる教員の言動。「事実」:事実や事実の記述、根拠、「理由」:理由を与える意味や価値、論拠に焦点を当てる教員の言動(事実は非形式論理の「根拠」、理由は「論拠」に対応)。

本文

【分析担当】阪井和男(明治大学)
分析表:[File] slu80_sdgs027_kono_TBL.pdf
https://drive.google.com/file/d/12pRY_P4EZHadcQC3XpF6fJDWThbJ3c9s/view?usp=sharing
分析図:[File] slu80_sdgs027_kono_FIG.pdf
https://drive.google.com/file/d/1vnjVZH89ormgsbOIfAecJJ_jGw1CN6Vj/view?usp=sharing